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魅惑のドバイ


 

小学生の頃から日本を中心とした地図を見て育ってきた日本人は、

中東に関してあまり知識を持っていないため、

一つ一つの国がどのような特徴を持っているのかまでは把握できずに、

中東に属する国をひとまとめにしてしまいがちですが、

アジアにも、日本や中国、インド、ベトナム、マレーシアなど

政治体制も国民性も経済状況も全く異なる国があるように、中東にも様々な国があります。

外務省では、アフガニスタン、アラブ首長国連邦、イエメン、イスラエル、イラク、イラン、オマーン、

カタール、クウェート、サウジアラビア、シリア、トルコ、バーレーン、ヨルダン、レバノン、

以上の15カ国を中東地域に含めています。

日本に住んでいると、私達が耳にする中東関連のニュースは石油やテロ関連のものが多く、

偏りのない情報を得るのは、なかなか難しいのかもしれません。

 

 

さて、ドバイはアラブ首長国連邦を構成する7つの首長国の内の一つです。

アラブ首長国連邦の「首長国」は、日本の「県」とは異なり、

どちらかというと独立性の高いアメリカの「州」に近いものになります。

ドバイの面積は日本よりもずっと小さく、ちょうど埼玉県くらいの大きさしかありません。

スポーツが盛んな土地であり、世界最高の賞金が出る競馬レース「ドバイワールドカップ」や

欧州PGAツアーの中で人気の高いゴルフの大会「デザートクラシック」などを開催しており、

他にもF1やサッカー・ファンの方もドバイには親近感を覚えるでしょう。

 

■中東MAP

オレンジ色の部分がアラブ首長国連邦です。

 

巨大な人工島に、数千億や数百億の資産を持った

スーパーリッチが集まり、ドバイが砂漠のど真ん中に

あることを忘れてしまいそうです。

世界地図を海に浮かべたリゾート地「ザ・ワールド」や

世界初の海中高級ホテル「ハイドロ・ポリス」など、

誰もが子どもの頃に一度は考えそうなことを、

考えるだけでは終わらずに、大胆にも実現させて

しまうバイタリティには驚かされます。

ヤシの木の形をした埋立地のリゾート「ザ・パーム」は月から見られる程大きく、

マンションやホテル、ショッピングモール、スパなどが集まっています。

この他にも、321mの世界一高いホテル「バージュアル・アラブ」、

700mを超える世界一高い高層ビルを目指して建設中の「ブルジュ・ドバイ(ドバイタワー)」などがあり、

夜になるとアラビア独特の近代的な建築物が灯りをともし、私達を非日常的な空間へと誘います。

 

中東と言えば、石油の高騰によりオイルマネーで

潤っているイメージがありますが、まさしくドバイも

石油収入により大きな発展を遂げた地域です。

1966年に初めてドバイ沖合いで油田が発見され、

莫大なオイル・マネーを蓄えていきました。

ただ、意外にもドバイからは多くの石油は産出されないため、

2010年には石油の依存度を0%にするという目標を打ち出し、

石油に依存しない経済体制を作ろうとしています。

日本の石油輸入量の4分の1が、アラブ首長国連邦(UAE)から

輸入されていますが、UAEの中で最も多く石油が採れるのは

アブダビという首長国です。

 

また、ドバイの経済を発展させたものの一つに、自由貿易区であるフリー・ゾーンがあります。

法人税の免除、輸出入の際の関税免除、国外からの労働力輸入の自由、

資本・利益の100%国外送金の自由などの投資インセンティブが付与されており、

この地域に直接投資をすることは、外資にとって多くのメリットがあります。

最初のフリー・ゾーンは、世界最大の人口港ジュベル・アリ港を持つジュベル・アリ・フリー・ゾーンです。

昔から中継貿易として機能してきた地の利を生かして大手企業を含む多くの外資を呼び込び、

2007年現在、2,500社を超える企業が進出しています。

大成功を収めたこのジュベル・アリ・フリー・ゾーンを見習い、

ドバイには他のフリー・ゾーンが作られるようになりました。

代表的なものには、IT産業を支援する「ドバイ・インターネット・シティ」、

メディア・放送産業を支援する「ドバイ・メディア・シティ」などがあり、

様々な産業の誘致に積極的な姿勢を見せています。

これらのフリー・ゾーンには、マイクロソフト、IBM、ヒューレッドパッカード、キャノン、

ロイターやCNN、BBCワールドなど誰もが知っている名の知れた世界的大企業が立地しています。

 

お金を稼ぐことは大事ですが、稼ぐだけでは国は豊かになりません。

「蓄えられたお金をどう生かすか?」

これは国家レベルでも個人レベルでも変わらない悩みです。

個人ならば、貯金を資産運用で現在の生活や老後のために増やしますし、

会社であれば、他の事業を始めることにより、会社を成長させようとするでしょう。

日本政府は積極的にお金を運用することをしてきませんでしたが、

年間80兆円を超える予算に対して、「積極的」ではないにしても、

収支に見合った「適切」な運用をするべきです。

ドバイは決してオイル・マネーだけで大きくなったわけではなく、

限りある資源をもとに、税制や政策基盤などを整えることで国の体制を安定させ、

次の時代へとシフトするための礎をしっかりと作ることができたというのは、

投資対象として、BRICsやVISTAにはない魅力があります。 

 

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