トップ > 投資家インタビュー

株式会社ガジェットウェア 代表取締役兼CEO 内藤美穂


 

私が投資を始めたのは、18歳の時です。

売買したのは株ではなく、eワラントという金融商品で、投資資金3万円でスタートしました。

今では、テレビや雑誌、本などで株取引やFX、先物などが盛り上がりを見せていますが、

まだこの時は株ブームではなかったので、

「株取引をしている」と話せば、周りのあらゆる人から猛反対され、肩身の狭い思いをしていました。

日経平均が7,000円台に突入し、「5,000円割れもあるんじゃないか」という声が

あちこちから出ていたくらい相場は弱気、先行き不透明な頃です。

 

なぜ株式投資を始めたのか、経済に興味を持ったのかと聞かれることがよくあるのですが、

お金を稼ぎたいとか、就職活動のネタ作りというのではなく、

毎日同じような日々を過ごしている中で、株式市場を見ていると世界が動いていると実感でき、

自分もそこに入ってみたいという好奇心があったからです。

ちょっと変わった動機かもしれません。

そして、大学に入学して「真面目に経済や投資の勉強ができるぞ!」と思っていたら、

「ここ、本当に経営学部・・・?」と思えるくらい、経済も経営にも無頓着。

日本株や為替の動きすらも知らない大学教授に経済の何を教わることができるのでしょうか。

世の中が変わっているのに、情報が更新されていない怖さを知りました。

 

入学まもなく、このような大打撃を受けるようになるとは予測しておらず、

それなら独学で学んでいこうと思い、毎日、「株ノート」をつけるようになりました。

ここには、日経平均株価、TOPIX、ドル円、ユーロ円の為替レート、証券会社が提供している概況、

銀行や輸送用機器など主要銘柄の株価を記しています。

また、経済指標の発表や、日米の主要企業の決算発表などがあった時は、

新聞を切り抜いて次から次へとせっせと書き写していました(決算期は大変なのです!)。

スクラップは、勉強した気にはなりますが実際に頭にはほとんど入りませんから、

塾に行って講義を受けていると頭が良くなったように感じるようなものです。

一流のトレーダーが、方眼紙にチャートを自分の手を使って書いたり、

株価の動向を書いているということで、自分もさっそくやってみようと思いました。

相場がクリアに見えるようになり、情報に対して敏感になったのは、この株ノートのおかげです。

若い10代のうちから経済や政治の基礎的な知識を身に付け、

お金への正しい考え方を学んでいれば、

社会人となって独りで生活していく時には、これらがきっと役に立ちます。

例えば、イスラム法では富める者は貧しい者を助けるべきという考え方があります。

イスラムの中でも、個人が富を所有することは認められていますが、

それは思慮分別をもって使われて、結果、社会に配分されるべきものであって、

1人で貯めこんだり、浪費したりするべきではないとしています。

このイスラム法の話は、お金の機能や使い方を考えるきっかけとなり、

世界に目を向けると、日本のお金の価値観がスタンダードではないことに気付きます。

 

小さい頃から、お金の役割や管理の仕方、また、お金との付き合い方を理解していれば、

大人になってから金銭的なトラブルを避けることができます。

生きていくためには、正しいお金の管理の仕方を身に付ける必要があり、

これを学ぶためには経済や政治を正しく理解することが求められます。

お金のことを考えるのは卑しいことではなく、社会人として当前のことですが、

残念ながら、現在の日本の教育制度には、

経済や政治への理解を深める機会はほとんど設けられていません。

日本人のマネー学力が低いのは、この教育制度に原因があるのでしょう。

ですから、個人のパワーで、後の世代の人達に投資の重要さを伝え、教えていくことで、

投資に対して正しい理解を持つ人が増えていくと考えています。

大学3年の頃に、一人で投資サークルを立ち上げ、段々とメンバーが増えていき、

実際に取引を始める人が出てきたことは、少しだけこれに貢献できたのかなと思っています。

毎日、ぼんやりと、モヤモヤしたもどかしい気持ちで過ごし、

漠然とした不安を持っているのは、あなただけではありません。

「勉強するのが面倒」、「自分ができるのか不安」と思うなら、

とりあえず始めてみてから、続けるか続けないか答えを出しても遅くはありません。

小学生でも高校生でも社会人でも、分かってくるようになると楽しくなりますよね。

苦手だと思っていた科目も、良い点数が採れるようになったら好きになる、

入社当時は仕事が嫌で仕方なかったけれど、一通りのことができるようになったら楽しくなる、

初めは誰だって右往左往してしまうのは仕方のないことです。

投資を通じて世界と関わりを持てば、今まで見たことのない別の世界に出会えます。

 

                                      株式会社ガジェットウェア

                                      代表取締役兼CEO 内藤美穂


次は、『なげやり的中国株対決』のさますのさんへのインタビューです 。